消費増加で布地市場拡大

消費増加で布地市場拡大

【The Daily Star】国民1人当たりの所得の上昇、密輸対策の厳格化、付加価値のあるアパレル生産により、バングラデシュの糸及び布地の年間売上高は90億ドル(1兆2124億円)に達した。

バングラデシュ繊維工業会(BTMA)のデータによると、国内産の糸と布地の市場規模が60億ドル(8082億円)だった2016ー17会計年度以降、消費量は50%増加した。

「ここ数年、国内産糸と布地市場は、2年ごとにほぼ10億ドル(1347億円)のペースで成長していることに注目しています」
BTMAのモハンマド・アリ・ココン会長は述べた。

BTMAによると、平均して女性は1メートルあたり1.4ドル(188.6円)の布地を40メートル、男性は25メートル消費している。

現在、国内需要を満たすため、250カ所の紡績工場と600カ所の織物工場が年間70億メートルの布地を生産しているが、これらの工場の設立を目的とした投資額は60億ドル(8082億円)を超えた。

その他にも、バングラデシュ各地に中小規模の紡績・織物工場が多数存在する。 業界関係者によると、彼らは毎年数百万メートルの生地を製造し、数億ドルの投資を行っている。

「国民の購買能力が向上したため、多くの消費者がより多くの衣料品を購入できるようになり、付加価値のある商品に追加料金を支払うようになりました」ココン氏は述べた。

バングラデシュ統計局(BBS)によると、2021-22会計年度のバングラデシュ国民1人当たりの収入は、前年比7.8%増の2793ドル(37万6237円)だった。2009年と比較すると、実に4倍以上の伸びとなっている。

「これにより、国内市場での布地の消費が増加しました」
ココン氏は補足した。

布地メーカーであるリトルグループのコーシェド・アラム会長は、国内製造業者は長年にわたって投資を増やしてきたため、需要の95%を満たしているとし、主にサルワカミューズ、ルンギ、サリー、シャツは国内工場から供給されていると述べた.

一方、布地の生産は浮き沈みが見られる。

2020年のコロナパンデミックのピーク時には、需要の減少により国内での布地生産の成長が鈍化し、工場レベルで売れ残りの布地や糸が大量に備蓄されていた。

コロナが収束に向かうことで、繊維製品の需要が回復、工場では在庫のほとんどを使い果たした。

だが、米ドルの高騰と、ロシアーウクライナ戦争によって引き起こされた危機が引き起こしたインフレ率の上昇で、布地の需要は再びやや減少した。

米ドルの価値はこの1年間でタカに対して約25%上昇、 同様に消費者物価も高水準にとどまり、消費者の懐、そして販売に打撃を与えている。

一方、販売シーズンが近づいているため、需要は再び回復すると見られている。4月にやってくるボヘラ・ボイジャック(ベンガル新年)やイード祭、ドゥルガープジャでは、20億ドル(2694億円)相当の糸と布地の販売が見込まれる。

ココン氏によると、500万ドル(6億7353万円)相当の糸や布地が、主に中国やイタリア、パキスタン、インドから輸入され、スーツやサルワカミューズなどのアパレル製品が作られているという。

ナルシンディを本拠地とする織物メーカーAbed Textilesのアブドラ・アル・マムン社長は、国内市場は過去数年間で拡大したという。

だが、昨今のガス・電力不足は、国内での生産不足によるエネルギー供給の減少や、国際スポット市場からの液化天然ガスの買い控えなどで、工場の生産量に影響を与えている。

マムン氏は、販売シーズンの売り上げはガス供給次第だと述べた。
「ガスの価格は最近上昇しているが、供給は、工場が本格的に稼働するために期待されるレベルにまだ達していません」

気温が上昇するにつれて予想される需要増に対応することを目的に、政府は供給状況を後押ししようとLNGの輸入を再開することを決定した。 マムン氏は、LNGの輸入が再開されれば、ガスの状況が改善されると期待を示した。

Bangladesh News/The Daily Star Feb 21 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/fabrics-market-swells-rising-consumption-3253271
翻訳編集:吉本

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