農産物加工の可能性

農産物加工の可能性

【The Daily Star】バングラデシュは農家の努力のおかげで、魚、米、ジャガイモ、マンゴーといった多くの品目を生産し、世界ランキングの上位を確保しており、アグリビジネスや農産物加工に大きなチャンスがあると、業界関係者やアナリストらは述べた。

国内では現在、約7千万トンの農産物を生産しており、その大半は米とジャガイモで、果物や野菜、スパイスは約17%だ。

企業は農産物の一部を輸出や国内市場向けに加工しているが、中間層の所得向上と都市化により、今後数年で拡大することが予想される。

「アグリビジネスの可能性は非常に大きく、農産物加工、マーケティング、流通にビジネスチャンスがあります」
国内最大の農産物加工業者であるPran-RFLグループのオーサン・カーン・チョードリー会長兼CEOは、バングラデシュ・ビジネス・サミットで述べた。

バングラデシュは700種類の素材や加工製品を約20億ドル(2664億円)輸出しているが、国内農産物加工市場は30億ドル(3996億円)以上の規模があるとしたチョードリー氏は、国内食品流通量は2027年までに540億キログラムになると予測されると述べた。

世界的に見ても、農業国バングラデシュには大きなチャンスがあるという。チョードリー氏は、2022年の農業市場は12兆2450億ドル(1631.1兆円)だったが、2027年には年平均成長率9.1%で19兆70億ドル(2531.9兆円)になると予測されるとした。

また、熱帯性気候で年間を通じての生育期、豊富な淡水、肥沃な土地があるバングラデシュはアグリビジネスの豊富な原材料を持っており、ネスレ、アーラ、ユニリーバといったグローバル企業をすでに誘致し、国内企業も実績を積み重ねていると述べた。

農業全体の市場規模は475億4千万ドル(6兆3327億円)だが、国内および輸出市場で新鮮な果物や野菜の需要が高まっているため、園芸分野にもビジネスチャンスがある。

「穀物や豆類、鶏肉、酪農、漁業にもビジネスチャンスがあります」
チョードリー氏は述べた。

国連食糧農業機関(FAO)バングラデシュ事務所のロバート・シンプソン代表は、バングラデシュは食糧不足の国から食糧余剰の国になったと述べた。

「高価値作物の生産が伸びており、アグリビジネスは今後も成長産業となる態勢が整っています」

ACIグループアグリビジネス局のFHアンサレイ局長は、トマトやマンゴー、パイナップル、グアバ、ドラゴンフルーツ、スイカ、イチゴ、ジャックフルーツなどの果物や野菜の新品種が年間を通じて入手でき、需要に対応していると述べた。

また、付加価値の高い加工産業については、米や小麦、スパイス、豆類、果物、野菜など、さまざまな農産物を使った食品や飲料を製造しているとした。

「農業関連産業のもう一つの可能性は小売チェーンです」

現在、バングラデシュの小売市場の規模は160億ドル(2兆1313億円)以上で、そのうち、30%が農産物だ。

アンサレイ氏は、バングラデシュの種子市場は7億ドル(932.4億円)以上の価値があり、毎年10%の成長を記録していると述べた。

一方、農薬や関連品などの作物保護市場は5億5000万ドル(732.6億円)で12%の成長、農業機械は15%の成長を遂げている。

その他、栄養剤やサプリメントなどの家畜健康市場は7億5000万ドル(999億円)以上で10%の成長、家畜飼料市場の価値は40億ドル(5328.3億円)以上で8%の成長を遂げていると補足した。

英国ポーツマス大学経済学部のピエレ・フェイラー教授は、バングラデシュは海藻の養殖に潜在的な可能性があると述べた。

ムハンマド・アブドゥル・ラザック農業相は、政府は農業ビジネスや農産物加工への投資を促進するため、さまざまな財政的・輸出的インセンティブを提供していると述べた。例えば、農産物輸出には20%の優遇措置がある。

かつて、バングラデシュは投資を呼び込むためのインフラが不足しているとの指摘があったという。

「しかし、私たちは必要なインフラを整備してきました。また、バングラデシュの成長と繁栄を加速させるための基盤も整えました」
ラザック氏は補足した。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 13 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/bangladesh-has-huge-potential-agro-processing-3269546
翻訳編集:吉本

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