リサイクルで年間5億㌦節約

リサイクルで年間5億㌦節約

【The Daily Star】国内のアパレル産業は毎年57.7万トンの繊維廃棄物を排出し、このうち3分の2は輸出されているが、専門家によると、アパレル産業から発生する綿ゴミをリサイクルすれば、年間5億ドル(663億円)の節約となるという。

「もし国がすべての綿ゴミを国内でリサイクルすれば、年間5億ドルを節約できます」
H&Mグループのステークホルダー・エンゲージメント・広報担当マネージャーのファイサル・ラッビ氏は、「持続可能なアパレル産業の循環の促進(Promoting Circularity for a Sustainable RMG Industry in Bangladesh)」の中でコメントした。

イベントは14日、北欧商工会議所(NCCI)がダッカの北欧大使館およびEU代表団が共同開催し、シェラトン・ダッカで開かれた。

バングラデシュのアパレル産業は、技術格差や廃棄物の非公式なバリューチェーン、政策やインセンティブの欠如といったリサイクル面での課題に直面している。

「アパレル産業が競争力を維持するためには、再生可能エネルギーへのアクセスや、繊維廃棄物のリサイクルに対する貢献度の高い政策やインセンティブが必要です」
スウェーデンの衣料品ブランドを代表して参加したラッビ氏は述べた。

スウェーデン大使のアレクサンドラ・ベルク・フォン・リンデ氏は開会の挨拶で、北欧諸国にとって環境の持続可能性は長期に渡って明確で包括的な優先事項であり、今後もバングラデシュとの関係において重要だと述べた。

また、北欧の企業は、資源効率に優れたソリューションや、再利用、削減、リサイクルを行うことで経済成長を促進すると同時に、環境への悪影響を排除してきた長い経験を有しているとした。

パネルディスカッションでは、在バングラデシュEU代表部のチャールズ・ホワイトリー氏が、循環型社会と衣料品戦略に関するEUの今後の政策展開がバングラデシュに与える影響について説明した。

また、衣料品のバリューチェーンで発生する問題に積極的に対処することの重要性を強調した。

主賓として出席したサルマン・F・ラーマン首相顧問(民間産業・投資担当)は、世界のバイヤーは通常、製品の調達にいくつかの条件を課すが、価格交渉はほとんどしないと述べた。

「バイヤーが自分たちの基準を設定した場合、バイヤーが私たちに報酬を与えるか、少なくとも許容できる価格を提示することを期待します」

また、循環型経済の取引・金融の文脈に沿って、再生可能エネルギー源の増加、研究開発、技術革新の促進を強調した。

バングラデシュ衣料品製造輸出業協会のファルク・ハッサン会長は、持続可能な未来を創るには、現在の軌道を変える必要があり、そのための重要な戦略の1つが資源の切り離しであると述べた。

「循環型経済は、より大きな環境の持続可能性と経済成長のための道筋を築くことができます」

また、各ブランドは気候変動に左右されない自らの戦略目標に沿ったネットゼロのロードマップを彼らに迫っているとした。

そのような野心的な目標を設定した場合、サプライチェーンにおいて誰も取り残されないようにすることがブランドの責任であるとしたハッサン氏は、国のアパレル産業全体の持続的な成長を確保するため、中小企業を含む戦略を採用するよう各ブランドに促した。

イベントでは、「課題と機会」と「政策とロードマップ」の2つのパネルディスカッションも開催された。

Bangladesh News/The Daily Star 15 2023
https://www.thedailystar.net/business/economy/news/garment-sector-could-save-500m-annually-recycling-cotton-waste-3271466
翻訳編集:吉本

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